hanafubuku78’s blog

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鑑真和上と戒律のあゆみ

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凝然国師没後700年 特別展 鑑真和上と戒律のあゆみ

(全文案内パンフより)

 鑑真(がんじん 688~763)は、中国・唐時代の高僧で、律の大家として尊敬を集めた。しかし、日本での戒律の整備を目指していた聖武天皇の意を受けた日本僧・栄叡(ようえい)、普照(ふしょう)より懇請され、その地位をなげうち、五度の日本への渡航失敗と失明をものともせず、天平勝宝5年(753)、6度目にしてようやく日本の地を踏んだ。その後、唐招提寺を拠点に、中国正統の律の教えを日本に定着させ、日本仏教の質を飛躍的に高めた。
 鎌倉時代には、唐招提寺覚盛(かくじょう 1194~1249)、西大寺叡尊(えいそん 1201~1290)、泉涌寺俊芿(しゅんじょう 1166~1227)をはじめ、没後700年を迎える凝然(ぎょうねん 1240~1321)、近世においても、明忍(みょうにん 1576~1610)慈雲(じうん 1718~1805)などによって重要な律の復興運動が展開された。

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 イヤホンガイドを借りて三密を守りながらじっくり鑑賞してきたが、経典・絵詞・絵巻物の類など視覚を通過しただけといっただらしないありさまで(×_×)あった。だが、書物や映像では感じえない、本物の持つ歴史に裏打ちされた存在感に直に触れられたことは、いつものことだが満足できるものであった。

(本日一番の収穫)

 正面陳列ケースに、国宝・鑑真和上坐像(奈良・唐招提寺)、

 右手陳列ケースに、重文・弘法大師空海坐像(奈良・元興寺)、

 左手陳列ケースに、重文・興正菩薩 叡尊坐像(奈良・白毫寺)

    ※ 残念! 国宝・奈良・西大寺蔵・興正菩薩(叡尊)坐像は、後期展示

 生きた時代が違った真言密教 三祖師三体のみが陳列された一部屋が、圧巻であった。

視線を動かすだけで視界の中に三像の全体が入ってくる部屋の一か所に、じっと佇み、しばし陣取り、じっくり心ゆくまでそれぞれの像の放つ気を受け取りたいと鑑賞させてもらってきた。心穏やかで、眼福であった。・・・後期国宝像も拝観しなければ